震電改はドイツ風の塗装。そもそも震電改じたいが架空のものだから、それをどう塗装しようが勝手なのである。格好よくできたら勝ちだ。
Me262の塗装図を参考に塗り分ける。結局それかいって? すみません。まずは主翼から、折れ線迷彩っていうのかな。マスキングを久しぶりにやると面倒くさい。
おおーカッチョええやん。マスキング一時間、塗装3分。前戯30分、本番5分。料理二時間、食事10分。空しい。人生とは実に空しい。
そんな空しさを感じたときは少し歩くに限る。
三隈川の亀山(きざん)公園そばにある島内(しまうち)堰。大雨のときよくテレビに出てくるあたり。
昭和28年の洪水の後作られたらしい、昭和38年竣工とか書いてある(私は平成になって当地に越してきたので昭和の頃のことはよく知らない)。私のひとつ年下かい。若戸大橋は同い年だし、最近こういった構造物にシンパシーを感じる。そばにいると何か語り掛けてくるようだ。風雪に耐え、わしらを支えている。かつて文人たちが愛でた亀山の風景を遮るように、無骨なコンクリートの塊で正直言って風景ぶち壊しだが、これが人間の力の限界なのだろう。自然は惜しみなく与え、そして奪っていく。