先日完成した一式陸攻は、桜と搭乗員を別々に添えるという形で完成させた。
濃緑色はこんな感じ。実際の色に近い写真が撮れた。昭和20年4月、鹿屋基地。
わざと別々の土台に載せてみた。搭乗員と飛行機の距離、あまり近いのも変な気がした。わりと近くの地面にあぐらを組んで座ってるような写真はよくあるからそういう情景なら自然かもしれない。
私は、二人の搭乗員が物思いにふけるようなイメージなので、少し遠くから眺めている様子にしたかった。彼らは実際には飛行機のそばにはいなかったかもしれない。
たとえばこんなふうに、いろんな配置ができる。料理の皿を配置する感じで。人形はハセガワの海軍搭乗員セット(プチ改造してます)。桜は紙創り。
飛行場には桜の木なんかなかっただろうから、向こうに見えているのは幻の桜・・・懐かしい故郷の桜の幻影という設定。正面から見ちゃダメよ、の作品になっちゃったのが悔しいけど皆様は気を付けて組み立ててください。飛行機の基本だよなぁ・・・翼の角度。
桜に別れを告げる。故郷を懐かしく思わなかった人がいただろうか。母を思い出さない人がいただろうか。
「特攻 この地より」(南日本新聞社)には、4月12日出撃の神雷部隊・一式陸攻の電信員だった菅野善次郎さんという方の証言がある。装置の不具合で電動で切り離すことができなかった桜花を、菅野さんが手動で切り離した。桜花搭乗員は土肥三郎中尉。
この日撃沈した駆逐艦「マンナートLエーブル」が、この大戦中唯一の桜花の戦果であった。