つれづれプラモ製作記

自称飛行機モデラー・きららのプラモ製作とプラモの活動記録

サクラサク

静内の桜(サクラサクその13)

こんた3

 北国の五月。北海道は今年もようやく桜の季節を迎えた。私は最近毎年の行事になっている「しずない桜まつり」に妻と出かけた。

 イベント会場にはたくさんの名産品なども売っている。妻は「テレビに出てたナントカ餅を買いたい」と、長蛇の列に並ぶと言い出したので、私は一人ブラブラと写真を撮って歩くことにした。

こんた1

 素晴らしい青空に、まだ少し肌寒い春の空気。北海道はもう五月だというのに、春の初めのようだ。

 すがすがしい空気をいっぱいに吸い込むと、あの日のことが急によみがえってくる。
 あの日・・・80年代、就職して三年目、熊本支店勤務だった、あの日の阿蘇、草千里・・・。九州の五月はもう初夏のようだったっけ。

 富士美とは、三度目のデートだった。今日は、きちんとした付き合いをしようと言うつもりだった。結婚を前提にしたお付き合いってやつ。私は普段より念を入れて歯磨きをし、鏡の前で気合を入れた。
 当時クルマを持っていなかった私は、先輩のアコードを借りた。朝、先輩のアパートの前に止めてあった車に乗り込むと、ダッシュボードに白いメモがあり「ガンバレ。シートに変なシミつけるなよ」と書いてあった。ニヤニヤしながらそれをくしゃくしゃに丸めてポケットに入れ、エンジンをスタートさせた。

こんた2

 阿蘇の雄大な風景を眺めながら富士美は突然、「私ね、結婚することに決めたの」と言い出した。「は!?」 意味がわからん。富士美は無情に続けた「東京にいるアニキの同級生でね、〇〇(大企業)に勤めてるひとなんよ」 なんでそんな話を今日するんか? っていうか、そんな話をするために今日ここに来たのか?

 「こん太君、いつも話聞いてくれてありがとう。こん太君って優しいよね。今日もクルマ借りてきてくれたし」 そりゃお前のためなら何でもするよ、別に誰にでも優しいわけじゃないよ。
 「いつからそいつと・・・付き合ってる?」もう寝たんだろうか? 声が震えないように頑張った。
 「ええー、付き合ってるっていうか、遠距離だしい・・・いろいろ結婚の準備とかあるから、もうすぐ私、会社やめて東京に行って彼と住むの」
 足元の地面が崩れていくような感覚を味わいながら、どうにか平静を装う私に、再び彼女の爆弾発言「私、初めてエッチするのはこん太君って決めてたの」。

 そのあと、どこをどう行ったか覚えてないが、いつのまにか二人でベッドの中にいたことだけは確かだ。今思い出すと、なにが「初めて」だよ!! セックスに慣れない私を終始リードして、あまつさえソフトクリームのように上から下まで舐めてくれる女のどこが「初めて」だよ!! まあ今思えば笑うしかないが、そのときは無我夢中だった。

こんた4

 そうして私は、なんだかわけがわからぬうちに童貞とおさらばし、彼女を失った。クルマを返しに行くと先輩は「そうかそうかヤルべきことはヤッたか、それは良かった良かった」と言って、盛大に私のために酒盛りを開いてくれ、私は泥酔して彼女をなんとか忘れようとした。いい時代だった。

 ・・・ふと気づくと、妻が買い物をすませてやってきた。
 北海道の五月はまだ肌寒い、何か暖かいものでも飲もうか。

 (こんたさん撮影、北海道日高町の静内桜まつりにて)
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 素敵な写真見てたら、またもや勝手な話を書かずにいられなくなりました。こんたさん、ごめんなさいね。内容は、こんたさんとは全く関係ありません、私の創作です。
 
 静内の桜まつりってステキなところのようですね、思わず若い時のことを思い出してしまうような雰囲気。いかにも空気が澄んでいそう。
 まあ草千里とは全然違うとは思いますが、九州人が「広いところ」っていうと草千里くらいしか知らないもんですみません(汗

 さすがに北海道、桜の季節も遅いんですねえ。こちら(大分県日田市)は今日も30度近くありました。ひゃー(汗

 今年の桜写真はこれでおしまいでしょうか? 長い間、見ていただきありがとうございました。また写真送ってくれた方々ありがとうございました。

飛行機とハセガワ(サクラサクその12)

さるおう

 ずいぶん遅くなってしまいましたが、福山に行く前後にいただいた写真がまだこんなにありました。

 さるおうさん撮影、名古屋城の桜。
 いやー空が青くてバッチリ、カレンダーか何かの写真みたいです。

はつたか1

 さてこちらは大阪の桜。桜の宮というところだそうで、川沿いが桜の名所となっているそうです。鉄橋はJR大阪環状線。はつたかさん撮影。

 こうしてみていると、私は田舎者のせいか、都会の風景の中に咲いている桜のほうに魅力を感じてしまいます。

はつたか2

 大阪国際空港の桜(伊丹スカイパークで撮影) 同じくはつたかさん撮影。

 ご本人はうまく纏まらなかったとおっしゃってますが、なかなかいい感じだと思います。そもそもうまい具合に桜が咲いてる場所から飛行機を撮ること自体、難しいのではないでしょうか。

 これ見たとき、夢見る翼的な、ほろ苦い青春の話が浮かびそうな気もしたんですが、写真いただいたのが福山出発の前日で、すでにもう私の能力の限界を超えてました。すみません。


格さん6

 最後は、三度目の投稿の格さん撮影、ハセガワに寄りそう桜、静岡県焼津市にて。

 これまた吸い込まれそうな青空。屋上のマルヨンがわずかに見えます。

格さん5

 同じく桜並木(右側の建物がハセガワ社屋なのでしょう)。

 先日福山で、山田卓司さんと私の作品見ながら話したとき
 「やっぱさあ~、ハセガワに飛行機作ってもらいたいよねぇ~なんか寂しいよねぇ~!!」と、いつものあのざっくばらんな調子(たぶん静岡県人のしゃべり方ってあんな感じなんだと思う)で、私に言われました。
 もちろん、私がハセガワのファンってことはよくご存じだからそんなこと言われたんです。

 私も、普段は「ハセガワも今は飛行機売れないし、売れ筋のアイテム作らないと会社も立ち行かなくなるだろうし、これも時代の流れで仕方ないのだろう」などと、わかったふうなことを人には言い、自分にも言い聞かせているんだけど、ヤマタクさんのストレートな言葉に、普段抑えてきた感情が溢れ出そうになって危ないところだった。思わず「わっ!!」と泣きそうだった。こんなに思ってるのに、どうして飛行機作ってくんないの!! ハセガワのバカバカっ!!

 と私が泣いても仕方ないんですが、飛行機モデラーの気持ちって、もうそういう危ないところまで来てる気がするんですが、いかがでしょうか。え? もう新製品なんかいらん? 押し入れの中にキットが溢れてるって? イカンなあ~単なる死蔵キットなんか川に流して、新しいキット置く場所開けとかないと。ハセガワの48の銀河を置く場所とか。

 というわけで、うまく纏まったところで・・・いや、まとまってないか・・・北国の桜はまだなんでしょうか。こちらは一昨日軽く30度越えたせいか、体がだるい。眠い。

去り行く桜(サクラサク その11)

osen3

 それは、平成が令和へと移り変わろうとしていた春のことだった。

 あの日、私はいつものようにカメラを手に、あてもなく海沿いの埋め立て地にやってきた。
 工場の建物や煙突といった無機質な建築物と、海や空という自然物が不思議と溶け合っている工業地帯の景色が好きだった。心の中に空洞を抱えたまま・・・そのころの私は、憧れていた仕事についたものの現実とのギャップに耐え切れず会社を辞め、アルバイトで食いつなぎながら好きな写真を撮る毎日だった。

 和歌山県海南市にある海南発電所。昭和の頃にできた発電所は、いい感じに古く、被写体として申し分なかった。私は子供の頃から、朽ちていくものが好きだった。遺跡や廃屋に一人たたずんでモノの刻む時間に思いを馳せるのが。

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 敷地の隅っこに咲いている桜の花に目が留まり何気なく見ていると、ふいに後ろから声をかけられて飛び上がりそうになった。
 「お前、そこで何をしている」
 木の陰から突然現れた老人は、よれよれの作業着のようなものを着て皺だらけの顔を歪ませていたが、言葉は地の底から湧くようで、目はタカのように鋭かった。私は射すくめられたように動けなくなり言葉を失った。

 「し、写真をと、撮って・・・」
 「そんなことはわかっている。何の写真を撮ってるんだ」
 「発電所の・・・」
 「そんなものを撮ってどうする」
 一人で眺めるだけだと答えるのは許されない気がした。しかし・・・
 「その・・・好きなんです、古い発電所が」

 「お前は変わったやつだな」老人はそういうと、ふと視線を発電所のほうに向けた。

osen2

 「ここは昭和45年に初めて動いた。俺たちがここを作った」
 目を細めながら建物を見上げていたが、ふいに私を見ると
 「こいつを撮ってやれ。今年じゅうにはここはすべて取り壊される。この桜もな」

 これまで花など綺麗だとも思ったことのない自分が、初めてその凄絶な美しさのようなものを知った瞬間だった。発電所と運命を共にする桜。
 思わずシャッターを押していた。何度も何度も・・・

 我に返ると、老人の姿はなく、海から冷たい風が吹いてきた。時計を見ると夕方が近くなっているのがわかった。

 月日は流れ、今日は令和20年4月5日。
 あれから私は仕事をみつけ、結婚もして、今は和歌山県を離れ妻の郷里である四国に暮らしている。海南発電所はあの年の9月に解体がはじまり、二年かけて更地にされた。あの日私が見たもの、桜の木、すべては無くなった、しかしあの日何かが私の心に住み着いたのがわかる。きっとそのためにあの老人は私にその何かを伝えるためにやってきたのだと思う。

 (和歌山県海南発電所の桜 0-Senさん撮影)

 今回も勝手な話を作ってしまいました、0-senさんは実際にこの発電所に勤務されていて、今年の9月に解体が始まるそうです。写真は4/6に頂いてましたが、福山行きなどがあって公開が遅くなってしまいすみません。またほかの方々にいただいた桜の写真も今後公開します。こちらなどはもうすっかりあたたかくなってしまい桜も散ってしまいましたが、桜を偲ぶのもよいかなと思います。

母の桜(サクラサクその10)

松本の幹事長
 
 桜も咲こうとする四月十日過ぎ、寒の戻りか、雪の降る朝だった。
 いつものように私は、母を散歩に連れ出すため介護施設に迎えにいった。ささやかな親孝行である。

 私は、幼い頃に実母を亡くした。中学一年生の時、父が再婚し新しい母がやってきた。生意気盛りの中学生だった私は、新しい母がどんなに尽くしてくれても決して心を開かず、高校を出ると同時に都会へ就職してしまった。10年前に父が亡くなったのを機に、松本に戻り家を継いだが、母はほどなくして介護施設に入り、ともに生活したことはほとんどない。

 「ほらお母さん、桜ですよ」クルマの中から、桜ごしに松本城をのぞむ。
 「きれいだねえ」

 すると母は突然「あかりをつけましょ、ぼんぼりに~」とひなまつりの歌を口ずさみ始めた。
 最近、少し軽い認知症で、同じことばかり繰り返すことが多い。目の前の私が誰かわかっているのか定かではない。会話も、普通の話があまりできなくて、話かけるのに苦労する。
 思い切って、「良子さん」と名前を呼んでみた。
 「何ですか茂さん。あなたは本当にせっかちだね」
 やはり、私のことを父だと思っている。まあそれでもいいだろう。
 「赤ちゃん、死んだねぇ、寒かったねぇ」
 突然母がそんなことをつぶやいた。そういえば、最初の結婚のとき産後の肥立ちが悪くて、子供が産めなくなったとか聞いたことがある。そのことだろうか。

 なぜ今ここに、二人で雪の積もる桜を見ているのだろうか。
 ふと不思議な気がした。彼女にとっては今ここにいるのが私でなくて介護士さんでも誰でも構わないだろう。でも自分にとってはやっぱりこの人しかいない。

 「お母さん」もう一度呼んでみた。
 「(黙ってこちらを見つめる)」
 「来週もう一度来てみような、今度は天気がいい日に」
 「ありがとうね、茂さん」
 母はゆっくりと頭を下げた。

 来週は桜が咲いているだろうか。

 (松本城の桜 松本の幹事長さん撮影)

 4月10日撮影だそうです、これは美しい風景ですね!! 梅に雪というのは普通ですが、桜に雪は、なかなかありません。
 さらに堀の向こうの松本城が見えて、幻想的な風景です。これは、なかなか見られないものを見せてもらいました。松本の幹事長さん、ありがとうございました。

 この場所までクルマで行けるかどうかわかりませんが、勝手に話作りました(ここまで話はすべてもちろん、すべて私の創作です)。ちなみに、実在の人物とは関係ありません、写真からこんな話が思い浮かびました。

一応

 明日あたりから、少し寒さも緩むようですね。
 さるおうさん、0-Senさん、はつたかさん、もう少し桜写真の公開はお待ちください。ごめんなさい。

 今から旅行も兼ねて、福山で開催の中四国AFVの会に行ってきます。

 どうにか、遠目には「まー完成してるな」って程度にはなりました。足回りは見ないでください。こんなの天下のAFVの会にもってくのは恥ずかしいけど、手ぶらはモデラーの恥。
 アンテナ四本立ってます(写真ではよく見えないけど) そうそう、ドア閉めようと思ったらぜんぜん閉まらなかったっす。もう最後まで泣かされました。パンダモデルのバカバカっ。あ、なにも考えてない自分が一番アホか・・・

 というわけで、おバカが装甲車でやってくる!! 福山で会いましょう!! 

取り合わせの桜(サクラサクその9)

ななにや4

 今夜は二度目の投稿の方々のぶんを一度にご紹介します。

 梅に鶯、月にカリ・・・もとい雁とはいいますが、桜に雀という取り合わせも意外とよいですね。雀が可愛い。寒いのかな?ちょっと「ふくら雀」になってます(空気を含んで温まる姿)

 桜がまだ開ききってませんが、これは先週金曜にいただいた写真なので、今頃はもう満開でしょうか。

ななにや5

 こちらは、リョクガク桜というそうです。白いので桜とは思わずに見過ごしそうです。
 花の付き方は、ソメイヨシノよりびっしりと密で、どちらかというと下向きに咲いているのが特徴でしょうか? 

 (以上、埼玉県富士見市にて nananiya72さん撮影)

格さん3

 お次は、桜に戦車の取り合わせでございます。

 陸上自衛隊駒門(こまかど)駐屯地の創立記念行事だそうです。
 戦車の写真を撮るにはちと桜が邪魔だったそうですが、逆に面白い構図になってます。

 今や何でもネット上で見られますが、やはり本物を近くで見ると、音や動き、キャタピラのたるみ具合とか、地面にめっちゃ履帯の跡がついてるとか・・・いろいろ面白いです。 

格さん4

 おなじ駐屯地なんですが、実は去年の撮影だそうで、ちょっと迷ったんですか、きれいに撮れているので特別に(この企画は今年の桜の写真を見て楽しむのが目的なんです)。

 思いもよらぬ取り合わせの写真を、お二人からいただきました。そこに桜があるだけで、何か美意識みたいなものが発動する気がします。

 先日から、写真に合わせて勝手な話を作ったりしてますが、なんとなく写真を見てストーリーみたいなものが浮かぶときとそうでないときとあるんです。無理にこじつけても面白くないので、なんとなく思い浮かんだときにだけ書かせてくださいね。

 (静岡県御殿場市にて 格さん撮影) 

戦友の桜(サクラサクその7)

気動車1

 気動車(71歳)は数年前に仕事を引退して、四国の松山で妻と二人静かに暮らしているが、東京の大学に通う孫の瑞穂(19歳)の誘いで、東京見物に訪れた。妻の「靖国に参詣したい」という願いもあり・・・妻と瑞穂が不忍池のほとりのベンチで休憩している間、気動車は写真を撮りに歩き回る。

 気動車の妻(71歳)「あー、ほんと桜きれいやねぇ。それに靖国神社行けて、ほんとに良かったわ、ありがとうね」
 瑞穂「そう? よかったよねーひいじいちゃんの遺言だったんでしょ?」
 気動車の妻「そうなんよ。長い間心に引っかかっててね。お父さんも来たがってたけど病気で結局来れなかったものね・・・戦友に申し訳が立たない、って」
 瑞穂「せんゆう?」
 気動車の妻「戦う友って書いて戦友ね」
 瑞穂「ひいじいちゃんて、兵隊だったの?」
 気動車の妻「そうよ、鹿児島の鹿屋って所にいたんだって」
 瑞穂「えっそうなんだ、さっき靖国神社にあったよね零戦って。パイロットだったの?」
 気動車の妻「飛行機の整備をしてたんよ、たぶん零戦じゃないかね。」
 瑞穂「へえー、格好いいじゃん」
 気動車の妻「私たち子供に戦争の話は一度もしたことなかったけどね、戦友がいっぱい亡くなったんだろうね・・・お前くらいの年齢でさ、友達がたくさん死んでしまうって想像できる?」
 瑞穂「できないよ・・・そんなの絶対無理・・・・ところで、おじいちゃん、なかなか帰ってこないね。もしかしてまた迷子になったんじゃない?電話してみるね」
 気動車の妻「あーあ、ほんとにねぇ、どこウロウロしてるんだか。いい歳して落ち着きがないんだから」

 頬をなでる風はすっかり春めいて、都会の喧騒を忘れて時の止まったような池のほとり。
 (東京、上野不忍池、気動車さん撮影)

気動車2


 今回も勝手な物語ですみません。実在の人物とは関係ありません(気動車さんはもっと若いです)。
 こちらは日本橋だそうです。ぬけるような青空。
 そんなわけで、先日から歌舞伎町、皇居北・・・上野、日本橋。東京観光させてもらいました。

 戦争では亡くなった人も無念だと思いますが、戦後生き残った人、そしてその家族も重い荷を背負って生きることになったと思います。
 桜を見て戦争に思いをはせる世代って、いつまでなんだろう。などと、ふと思う平成の終わりの桜。いやぁ~平和ですね。

 今年の桜物語はまだまだ続きます。

夕暮れの桜(サクラサクその6)

しまだ1

 春は別れと出会いの季節、実は人間にとっては意外と寂しい季節でもあります。

 私は子供時代、父の転勤で日本の色んな場所で過ごしましたが、引っ越しのたびに転校するのがすごく嫌でした。別れる寂しさもありますが、新しい学校に行くときのあの緊張感。すでに友達関係ができあがってる(たいていの子は生まれたときからその町で暮らしている)ところに入っていく辛さ。誰も知っている人がいないという孤立感。

 しかし最近、妹と会ったときにその話をしてみたら、「えーっそんなこと思ってたの? 私は新しい学校に行くのは楽しみでワクワクしたよ」とあっさり言われたではありませんか。

 この歳になってこんなこと言うのもバカみたいかもしれないけど、新しい環境に入っていくことが楽しいと感じる人って本当にいるんだ!? と改めて知った瞬間でしたね。多かれ少なかれ、少し苦痛に感じるものだと思ってた。そして、学校にしろ会社にしろ、人の集まる場所(組織)では、新しい環境に馴染みやすい人が絶対に有利だしストレスが少ない。

しまだ2

 「さまざまのこと 思い出す 桜かな」(芭蕉)

 桜にも、日の当たる部分と影になる部分がある。それもまた人生の味わいでしょうか。
 
 (皇居北あたり こっそり工房さん東京出張にて撮影)

 ※桜の写真はまだまだ募集中です。散る桜も良し。写真をお待ちしています。kilala_1962@yahoo.co.jp まで

歌舞伎町の桜(サクラサクその5)

美徳1

 学生時代の恩師の葬儀のため、都心に出てきた長谷川由美(59歳)は数十年ぶりに同級生の美徳と再会する。昔話をしているうちに、そのまま歌舞伎町の写真展へ誘われて。

 長谷川「素敵な写真展よね・・・あっこれ本物の桜よ!! すごいわねぇ」
 美徳「最初蕾だったけど、あっというまに満開になったみたいですよ」
 長谷川「あらっ、この写真の作者・・・美徳って書いてある。もしかして、美徳君の作品? えっ、また写真やってるの?」
 美徳「いやあ、恥ずかしながら。三十年ぶりにね」
 長谷川「あの頃は結構頑張ってたじゃない? プロになるとか言って」
 美徳「その話はナシ(汗 いやもう若気の至り」
 長谷川「ええーっ、でも桜の写真なんかも撮るのねぇ。あの頃は美女のポートレートばかりじゃなかった?フフフ」
 美徳「もうその話勘弁して(笑」
 長谷川「ごめんごめん。でも今もやっぱり素人とは思えないよ、上手いよね!!」
 美徳「そう? ありがとう。でもね。。近は、なぜか何でもないようなものが面白いんだよね。身の回りにあるもの。名もない花とか、なんていうか当たり前のものが新鮮というか。うまく言えないんだけど」
 長谷川「ああ、それわかる気がする。年齢のせいかな」

 東京 歌舞伎町にて 美徳さん撮影

美徳2

 美徳「何かちょっと飲んでいきませんか」
 長谷川「ごめんなさい、私、母の介護してて、あまり長いこと留守にできないの、そろそろ帰らないと」
 美徳「それは大変ですね、すみません」
 長谷川「またいつか誘ってください」
 美徳「じゃ、良かったらライン交換しませんか」

 ラインのアカウントを教えあって、そそくさと去っていく由美。この後会う機会があるのだろうか、たぶんもう会うことはないんだろうな。美徳はぼんやりとそんなことを考えながら自分も逆方向に歩き出した。
 新宿の人混みにあっというまに消えていった彼女は、春の夜の幻影だったのかもしれない。

 ・・・というような、大人の男女の邂逅が頭に浮かびますね。都会のビルの中に飾られた、桜の木。さすが東京らしい大胆な趣向だと思います。まわりすべて人工的なものの中に、桜だけは生き生きと艶めかしく。一瞬の大人の恋の舞台にピッタリだなと思いました。

 ※ちなみにこの写真展は実際は美徳さんの写真展ではありません。本物の作者には申し訳ありません。物語は私の勝手な創作です。

 今回、三人続けて写真を送っていただきましたが、どれも見てるうちに話が頭に浮かんできて、つい書いてしまいました。読んでいただきありがとうございました。

お代官様と桜(サクラサク~その4)

ななにや1

七弐屋「本日はこのようなモノをお持ちいたしました、お気に召しますかどうか」
お代官「おお、これはなかなか、よい構図じゃ、桃色の花弁の真ん中に、これこのように嘴を差し込んで」
七弐屋「さすがお代官様、お目のつけどころが違いますなぁ」
お代官「奥まったところの蜜を吸うてみたいものよ、ふぉっふぉっふぉっ」
七弐屋「なんと、うらやましい鳥でありますことか」
お代官「七弐屋、おぬしも好きよのう・・・」
七弐屋「いえいえ、お代官様ほどでは・・・ふふふふふ」

 埼玉県富士見市 nananiya72さん撮影

ななにや3

 この写真、バックにあるのは壁?なのか何か別の植物なのかわかりませんが、ちょうど良い色で、絶妙な背景色になってますよね。

 最初の写真も、ヒヨドリが上下逆になってる姿が面白いです。このへん、やはり狙って撮ってるのでしょうか、お代官でなくても「おぬしも好きよのう・・・」と言いたくなりますよね。

 撮る人の性格とかいろんなものを想像してしまう。

ななにや2

 こちらは「カワセミ」

 トリの写真って難しいと思います。桜の写真ではないけど、オマケに頂きました。
 こういった鳥を専門で撮ってる方も多いですが、たぶん動きが激しくて撮るのが大変なぶん面白いんでしょう。いやはや。大変なモノを見ると「ヤリたくなる」ってどこかのモデラーと同じだなあ。人間てのはほんと厄介ですな。


デートスポット(サクラサクその3)

oni3

 今年の桜、熊本「一房ダム湖」oniさん撮影。

 桜の名所だそうです、ダムっていうと、鉄板デートスポットですよね!! 最近の若い人はどうだか知りませんが、私らの時代はそうでした。

 富士美(25歳、OL)「わーっすごいね、満開やん、桜のトンネル~」
 oni(21歳、職場の後輩)「(ハンドルを握りながら)綺麗ですよね(桜より富士美の唇が気になってしょうがない)」

oni2

 クルマを下りて、ダムの上を歩く二人。

 富士美「見て見て~噴水だよ~すっごーい」
 oni「(富士美の潮吹きを連想している)・・・・・」
 富士美「あっ、でも~下見ると怖いよぅ~あたし高いとこ苦手ぇ~」
 oni「・・・・・クルマに戻る?」
 富士美「そうだね」

oni1

 富士美「すっごーい綺麗よねぇ~」
 oni「・・・・・」
 富士美「でもちょっと寒くない? なんか今日・・・さっきからoni君なんで黙ってるの?・・・(あっ)」
 oni「(シートを倒す)・・・・」

 やるじゃんoni君、けっこう手際いいですな。先輩とこの後どうなっていくのか・・・・つづく。

 ・・・って、続かねぇよ!! すみませんoniさん、くだらない話作っちゃって。 
 つい若い頃のこと思い出してしまいましたよ。今は昔、昭和の頃の話です。

 写真ありがとうございました。こちらはまだようやく開花したばかりですが、熊本は満開ですね!!
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