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 昨晩、再び紛失パーツ捜索隊を送り込むべく、作業場の入り口でしばし考え込んだ。

 どこかで何かが呼ぶ声が聞こえるような気がした。

 そういえば・・・この前、零戦三二型のデカールをジャンク箱に片づけたとき、何か透明パーツを一緒に箱に入れたような・・・
 急いでジャンク箱を開けると、ちゃんと袋に入った透明パーツが収まっていた。

 はぁ~良かった!!
 なんかもう、自分でもなぜそんなことをしたのかわからないようなことを、自動的にやってるんだよね。意味わからん。ただ、そのことを覚えていたので、まだまだ記憶力は正常だね、えっへん。

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 ハセガワとエレールのミラージュF.1Cを同時進行してるわけだけど、こちらはハセガワのほう。
 裏側はシルバーグレー・・・ようするに銀とグレーを混ぜた色が指定されている。
 ネットで拾った写真ではグレーとしか思えない色のも多い。フラットアルミ的な色だろうか。

 何? 裏側が汚すぎる? いいのよいいのよ、これくらい気にしない。真ん中には増槽をぶら下げるしね。どんどん行きます。

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 「緑衣の女」(アーナルデュル・インドリダソン著/創元推理文庫)

 先日に続いてこの作者の本は二冊目(日本では文庫ではまだ二冊しか発売されていない)、単なる推理小説とも違う、胸をえぐるような人間の物語、とでも言いましょうか。どちらか選べと言われれば前作のほうが好きだけれど(「緑衣の女」は女として読むのがかなり辛い)こちらも本当に読み出すと止まらない。怖くてたまらなくて文字通り震えながら読んだ。
 ただ逆にミステリ的な形をとってるので読みやすいともいえる。これ別のジャンルだったら私は読まないだろうな。

 「時間はどんな傷も癒しはしない」

 この言葉がこの話を象徴的に言い表している。こころの傷は深く残り、ときに人は理不尽な運命に苦しみながら死んでいく。