この本読んだことありますか?(「国のために死ねるか」伊藤祐靖/文春新書)

 最近特殊部隊の本を読んでいて、アマゾンでもっと面白い本はないかと探そうとしたらこの本がすぐにヒットした。去年出てたんですね、恥ずかしながら知らなかった。
 ここを見ている方の中にはすでに読んだ人も多いと思いますが・・・。

 めちゃくちゃ面白く昨晩一気に読んでしまった。
 今までモヤモヤとしていたことやモヤモヤと疑問に思ってたことがいっぺんに晴れた気分がする。気持ちいい。

 たとえば、なぜ日本人は第二次大戦で負けたとたんに天皇陛下は神ではなくなって人間になったことを受け入れられたのかと以前からずっと思ってた。私が戦前の生まれだったら「天皇陛下は神だと思って陛下のために戦ってきたのだから、そんなことが受け入れられるかコノヤロ!!」と思い続ける気がするんだけど、そんなこと言ってる人は聞いたことがない。私だけの疑問か!?と長年悩んできたけど、これ読んで私の疑問は消えたわけではないけど自分が見当違いの疑問を持っていなかったとわかった。
 
 ほかにもいろいろあるけど、なんていうのかな・・・ああー、頭がアホだからうまく書けない、すみません。
 これは海自の特殊部隊の創設者の書いた本です。出だしの北朝鮮の工作船の話とかもまるで小説か!?っていうくらい面白い(面白いというか興奮する) 1999年3月のこの事件、みなさんは知ってますか。私は知らなかった。
 しかしこの人が七年間かかって苦労してようやく特殊部隊がカタチになってきたというとき、海自は著者を艦隊部隊に異動させようとする。
 意味が分からない。それで伊藤さんは自衛隊をやめてしまう・・・あああ~もったいない!! 人材のロス。海自のノータリン(死語)!!

 私は著者より二つ年上、1962年生まれだけど、ほぼ同年代、同じような価値観で育った。恥ずかしながら私の母は「知覧とか見学に行く人の気が知れないわ、戦争に使った飛行機なんか見るのも嫌」という人だった(汗。
 ここ十数年模型を作るようになって感じていた「モヤモヤするもの」・・・自分が日本人であるということの居心地の悪さとか愛国心って言葉に対する気恥ずかしさ・・・。それがこの本を読んでいっぺんに晴れてきた。
 何かのせいにせず、自分で考えて求めていけば、少しずつ糸はほぐれていくものなんだな!!
 こんないい本を書いてくれる人もいる!!

 とにかく興味を覚えた方はネット上の書評とかは読まずに、本屋で手に取ってみてください。ほんの800円くらいだし読んでみて感想を聞かせてもらいたいな。書き込んでいただければと思います。