ハセガワ1/48 飛燕I型丙の完成です。ようやく、ようやくここまで辿りついたよ。
 飛行第244戦隊長・小林照彦大尉乗機。調布飛行場

 尾翼の赤や戦隊長マークが塗装される前日!?という「あたし設定」で、考証は正しくありませんので信じないでください(参考にする人はいないと思うけど)。



 2008年か9年頃、JMCに参加しようと思って作り初め、リベット打ったり翼端灯を自作したりデカールは一切使わずマーキングは塗装したり(フムナに至るまで)補助翼のタブはプラバンを挟み込んで作ったりして自分的に頑張っていたんだけど、全然間に合わなくて挫折、おまけにこの蛇みたいな模様の迷彩・・・私にはハンドピースで綺麗に塗装するのはとても無理だな・・・と、そこでいったん放置。

 それにしても、飛燕は格好ええ~。どこから見ても美人だ。



 その後再開したのは二年くらい前、熊野筆で迷彩を塗装するやり方がハセガワのHPに出ていたので、「これなら私でも出来るかも!!」と思い切ってやってみたら、案外うまくいって、迷彩を施したあと去年のホビーショーでハセガワの人に見てもらって満足、再び放置したあとようやく手をつけたというわけ。

 いくらハセガワ愛とか言ってても完成できなきゃダメだもん。



 ブログで公開してると、引っ込みがつかなくなる、というのもいいところ。
 アンテナ線は皆様のコメントに背中を押されて挑戦。

 おかげさまで、やってみればできるもんだね!! かなり「なんちゃってアンテナ」だけど(アンテナ柱に近い部分は見ないでね)、0.09ミリの黒いテグスを瞬間接着剤で接着。三方向からアンテナ柱に向かって張る、という方法です。

 成せばなるって山本五十六長官も言ってたんだっけ。

 戦隊マークっていうんですか? 誰が考えたか知らないけど・・・もっと簡単なマークにしてほしかった。

 マーキングはすべて銀色を塗装する前にブラシ塗装してマスキング。銀色はクレオスの8番(当時はそれしか持っていなかった)。
 スジ彫りの繊細さがすごい。実機ぽい(飛燕は見たことないけど、零戦などは見たことがある)

 排気の「焼け」を初めとする「汚れ」は表現してませんが・・・この上から塗装する勇気がなかったのです。



 キャノピーから中をのぞくと、大変よく見えます。はっきり言って丸見え。
 シートベルトは板鉛で自作。陸軍のは二本だけなのでとても簡単。

 コクピット色は指定の色を塗装したけど、この色ではないという説もあるそうですね。

 あ、キャノピーの枠の塗装が・・・・下手くそだね。たはは。少しタッチアップしないと。



 ブレーキパイプは伸ばしランナーで。

 脚カバーは薄い金属板で作るといいかなあ。できないけど(汗。

 脚の角度が気になったので、この写真撮影後、やり直しました。キャノピーがズレてるのはやり直してないけど。

 「飛燕戦闘機隊(飛行第244戦隊写真史)」(大日本絵画)

 いい写真がたくさんありました。脚出し指示棒がよくわかったので、真鍮線で作りました。
 リベットなどもかなりよく見えます。

 この本に飛行機と一緒に写っている戦闘機乗りの多くが戦死しており、みな私の息子のような年齢の人たちです。とても辛くてまともに読めません。
 あくまで機体のディテールを見るのみ。

 あ、スミ入れはエナメルの黒でやってます。

 ついに念願のシーンを撮影。人形の塗装が下手すぎ。近いうちに塗装やり直そう。

 あの写真みたいにならないんだよね。どうしてだろ。
 ただ、こうして人形を置いてみると、飛行機が大きいなぁっていうのがわかる。
 
 この人形は確かスケビかモデルグラフィックスの付録じゃなかったっけ。
 小林照彦大尉その人です。

 この写真ね。「ひこうぐも」(光人社NF文庫) この本は小林大尉の奥様である千恵子さんが書かれた本です。

 女性が書いたので余計にロマンチックに書いてあるのかもしれませんが、とにかく小林大尉ってステキな人なんです。
 ルックスだけなら、ほかにも素敵な戦闘機乗りはたくさんいるけど、この優しさはまるでドラマ見てるみたい。

 知覧でもう明日にも特攻出撃か!?というようなときに奥様が面会に行くんだけど、別れ際に「ぎゅっ」ってハグしたりするんだよね・・・ああ~私もハグされたい←おい!!

 昔の人って無骨だったというイメージあるけど、愛に今も昔もないんだなあ・・・と思う。

 浜松基地にて(去年)

 小林大尉は戦後、自衛隊でF-86やT-33に乗り、T-33で殉職しています。
 戦中・戦後を通じ、勇敢に日本の空を守った人。
 そのスピリットをほんの少し、私の飛燕に分けてもらいました・・・

 最近、模型が完成するとうれしい反面なぜか寂しいんです。なんでかなあ。もうこの機体とはお別れだと思うからかな。もうこの機体を作ることはないと思うからかな。たぶん・・・もう一度作る気力はないから。

 一機ずつ、向き合う時間を大事にして作っていかなくちゃ。