←クラブ作品展を見ている長谷川専務。

 私が初めてJMCに行ったのは、2007年の大阪会場、そのときはアートボックスのローガン梅本氏に「せっかく行くなら長谷川常務(※当時)に話聞いてきなさい」とわけもわからず背中を押され、哀れ私は実戦経験もないままハセガワ中枢部への単独爆撃行に挑んだのだった。

 今思うと笑っちゃうような体当たり攻撃でしたが、それでかなり肝が据わったと思います。なんせ当時はまだハセガワ製品をほんの数個くらいしか作ったことがなかったもんなー。

 さて、ビジュアル的にはちょっと恐そう? 或いはカッチョよすぎて近寄りがたい? 長谷川専務ですが、実際に話してみるととんでもなく面白い人。
 今回もいきなり
 「昨日浜松町の駅でね~携帯で話しながら階段を転がり落ちてくる人がいてさ~びっくりして大丈夫かなぁって見てたら『すみません、今階段を落ちました』ってまだ携帯で話してるんだよね(笑)」
 とか、一体どうゆう前フリですか!?

 さて話は前後しますが、11/16(金)、念願の審査会場に潜入。

 神田のアートボックス編集部を訪問し、ローガン梅本さんと二人「ボチボチ行きますか」と山手線に乗って会場へ。

 なんだか不思議な気分。
 こんなことが自分の人生に起きるなんてね。
 いまだに信じられません。

 到着した会場は、審査の終わったあとの安ど感というか、お互い顔見知り同士の気軽な雰囲気というか、いい感じでした。
 ハセガワの方々は忙しく会場設営に働いているのに、作品冷やかして遊んでいるのが申し訳なかったけど。

 審査員の金子辰也さん、山田卓司さん、横山宏さん、ライターの竹縄さんにご挨拶。
 知っている人の顔を見るとホッとします。だって東京は大都会、人間ばかり多くて不安になるんです。

 金子さんはいつもの通り、作品をじっくり見ているのであまりお話もできませんでしたが、ヤマタクさんには「どの作品がお気に入りですか」なんて聞いてみたりして、楽しかったです。

 横山さんとは今年の静岡で知り合ったばかりなのにエラソーに話しちゃう私。
 横山さん「やっぱりねぇ~女性は毎日お化粧もしてるでしょ、色の作り方なんか女性には勝てないよね」
 私「そうそう。女に勝つわけないんですから、あきらめたほうがいいですよ」←暴言

 おっ、毒舌も快調ですね私(汗。

 石塚編集長ともようやく会えた。

 私「作例書く人と文章書く人は分けたほうがいいと思うんです」
 横山さん「オレもずっとそれを言ってたんだよね。作例作るの上手くても文章も上手いとは限らないわけだから」
 石塚編集長「最近のスケビは、ほぼ全部の記事で別々になってます」
 私「えっ、そうなんですか(汗」(ちゃんと読んでないのがバレバレ、でもローガンで読みにくいんだもん)」

 ハセガワの社員の方々にもご挨拶。その話はまた後日


 スケビの「夢見る翼」の文章や、「勝人がゆく」などの連載でおなじみの竹縄さんには、著書にサインをいただきました。
 静岡ではなかなかゆっくり話す時間もないですが、今回はようやくお話できたなぁって感じでした。

 この本は、モデラーに限らず日本のモノづくりの話として読み応えあり、お勧めです。熱いです。

 「恵存」って言葉は初めて知りましたが(汗、保存してくだされば幸いですという意味で、贈り物に添える言葉だそうです(新明解国語辞典より)
 達筆で書いていただき、本当によい思い出となりました。
 
 竹縄さんは「勝人がゆく」の取材で、二か月に一度は必ず専務にお会いするんです。
 いいなぁ~うらやましいなぁ~私もついていきたい。

 「竹縄さんに聞かれると、つい、なんでもしゃべっちゃうんだよねぇ~」と専務。
 くくぅ~一体どういうふうに聞くのでしょうか。そこのところを知りたい。どんなコツがあるのだろうか・・・

 「専務のイケナイ秘密をいろいろ聞きだして下さい!!」とお願いしときましたが、少し困ったような優しい笑顔ではぐらかされてしまいました。さすがプロ。

 特別賞の河地丈裕さん作品。「サンタクルスガネットプロトタイプ」サンタクルス 1/72ハセガワ

 二重反転プロペラと垂直尾翼を追加されています。小さいけれど、美しい作品でした。

 長谷川専務に「審査員としてではなく、個人的にお気に入りの作品を教えてください」と聞きますと、少し考えて、この作品を教えてくれました。
 「二重反転ペラが格好いいしね・・・でもオレの好きなのはなかなか上に行かないんだよね」と苦笑。

 まぁでも、特別賞ですからそれなりに評価はされています。いつも思うんですが、毎年、特別賞あたりにすごくいい作品が多く、私にとって、このへんもJMCのひそかな楽しみです。

 ハセガワの方も言ってましたが、JMCは賞まで紙一重的作品が多いとのことです。


 こちらは親子受賞の鈴木さん作品。
 息子さんは、やはり「しんかい」をカラフルに塗装してて面白い。
 お父さんの作品は、まるでヨーロッパの磁器か何かのように、美しいですね~一体どうやって塗装したんだろ。地模様みたいのがあるんですよ。

 専務はいつも子供さんの作品をすごく評価していて、うれしそうに説明してくださいます。

 二日目午後の新製品発表の様子。

 猛獣のように眼をぎらぎらと光らせたモデラー共を前にして、発表されたのは「1/32の紫電改」でした。
 発表の瞬間、静かな拍手がありました。大阪会場では拍手を聞いたことがなかったので新鮮でした。

 私は、最前列でミニスカートはいて足を組んで座ろうと思ってたんですが、お昼ご飯食べてるうちに時間ギリギリになってしまい、会場に戻ってきたときにはすでにモデラーでいっぱい。
 残念だったな~

 この後、質疑応答があり、モデラーはいろいろな質問や要望を出し、専務は辛抱強く聞いてくださるんですが、「長谷川専務をいじめる男があったら許さない!!」という覚悟で私が睨みつけていたせいか、意地悪なことを言うモデラーは誰もいませんでした。

 さて、明日からは再びJMC作品の紹介に戻ります・・・といきたいところなんですが、土日は地元の展示会なので、更新はお休みすると思います。皆様もぜひ大分県日田市の展示会「天領プラモデル大会」へおいでください。天気もまずまずのようです。

 よい週末を。