ハセガワ主催のJMC(コンベンションなので、あくまでもコンテストではなくモデラーが会員となりハセガワ作品を応募してそれを展示してくれるという催し。とはいえ「賞」はある、じゃあコンテストとどう違うのかと言えば、一番、二番・・・という順位ではない。そのへん苦労されてる様子がうかがわれる・汗)に出かけた。
 東京と大阪で毎年開かれているのだが、私は大阪会場しか行ったことがなく、東京でいつも一足早く発表される新製品発表の場に行ってみたいということと、お世話になっているアートボックス(スケビを作っている会社)を訪問したいということ、等々の理由で、今回は思い切って東京会場に飛んだ。
 九州の片田舎から羽田まで四時間半。案外近い。

 さて、いつものようにたくさんの作品を紹介していきます。
 あくまで私の気に入った作品を紹介していくので、必ずしも上手な作品を紹介するということではないし、正確なレポートとはなりませんので、お許しください。なるべく会場の雰囲気などもお伝えできればと思ってます。

 また、出品者のお名前は基本的に本名で書かせていただきます。作品カードに書いてあるお名前です。
 Aさん、Bさんみたいな書き方はかえって失礼かなと思うのです。
 参加作品にリスペクトの気持ちを込めて、お名前と作品名を書かせてもらいます、どうしても困るという方はご連絡ください。 

 土曜日は雨で若干来場者数が例年より少なかったようですが、それでも次々に見学者が訪れていました。
 JMCの展示台はこんなふうにかなり嵩上げしているので、写真が撮りやすい。

 というわけで、今回の「きらら特別賞」の発表です!!

 橋本憲さん作品。HH-60G PAVE HAWK(キットはHH-60D) ハセガワ1/72
 米空軍第305救難飛行隊の機体で、アフガニスタンで340回の作戦に出撃、人員480名と軍用犬2匹を救出したそうです(コメントより)。

 この作品はシニア賞を受賞されていたから、ダブル受賞です。
 毎回、「自分的一等賞」を探すのがJMCの楽しみ。私には、審査員みたいな眼識はありませんが、好きな作品を選ぶのは楽しいです。

 同作品。

 かっちょええです。
 やっぱヘリはドアを開けて飛んでるのが好きだなぁ~

 作者から話を聞きたかったなぁ~

 右舷側。

 やっぱりヘリはいいねぇ。漢ですよ。
 救出作戦。しびれますね。
 いやー、ヘリの好きな人も全国的に見れば結構いるんだろうなぁ。会ってみたいなあ。

 ずいぶん色々とディテールアップしてるみたいだし、色も実にいい感じ。きっとヘリがすごく好きなんだろうなあ。
 それと、人形はどこのでしょうか。機体を作るだけでも大変なのに、人形がまた何体も・・・たぶんポーズとかあちこちいじってると思うけど、すごいです。

 さて、こちらはスーパーマスターズ金賞の山口隆司さん作品。「AIDA BELLA」レベル1/400 アイーダ

 いやはや。

 いやはや、の後に続く言葉がありません。

 同作品。

 コメントには「マスキングが大変でした。・・・楽しく制作させて頂きました」
 って書いてるけど・・・・本当に楽しかったんでしょうか!?←疑いの目
 このたくさんのテーブルとイスを作りながら「はぁ~楽しいなぁっ」と感じていたなんて・・・あぁ・・・モデラーってすごいよね。

 でも確かに、出来上がった作品はカラフルで楽しいですね。


 スーパーマスターズ銀賞の二宮敏男さん作品。雷電21型。1/32ハセガワ。

 金属感が実にナマナマしく格好いいです。
 かなり、よれよれで・・・今まで見た米軍鹵獲機の作品の中でいちばん好きです。かっちょいいと思う。

 ベコベコが少し大げさに表現してあるけど、32だし、雷電の太くて迫力ある機体によく似合ってる。す・て・き。

 金属の表現って、人それぞれなので、本当に興味深いです。

 スーパーマスターズ銅賞。清水栄治さん作品。1/32ハセガワ P-51Dムスタング

 もちろん私はムスタングのエンジンのことはわからないんですが、わかる人にはわかる作り込み・・・汗
 確か古いキットなんですよね? 「プロポーションはいいキットで、リベットとスジ彫りをした。外観はそのままでコクピットと補助翼に手を入れ小物類はスクラッチ」とコメントに書いてますが・・・
 まあコメントはさらっと書いてるけど、実際にやるのは大変だ。

 こちらの方は、銀色を綺麗に塗装しています。
 米軍機だからヨレヨレは似合わない・・・ピカピカの銀色です。

 JMC大賞 伊藤雅幸さん作品。F-15J白龍 1/48ハセガワ

 この方の作品は、見た瞬間心洗われるような、美しい塗装でした。
 私には、綺麗だってことしかわからなくてすみません。
 写真も下手でごめんなさい。

 白い龍は塗装しているそうです。

 矢萩登さん作品。ハセガワ1/700 赤城三段甲板 1930年(初期型)

 いやはや。

 矢萩さんは模型雑誌の作例などで有名な方ですけど、とにかくもう、なんか、すごい。
 着艦シーンの再現がされていて、八九式攻撃機は自作、とかコメントに書いてるけど・・・自作してるのはそこだけじゃないだろうと思います。


 同作品。
 船体はもちろんだけれど波の表現も上手いですね、と長谷川専務が話されてましたが、白い泡がしゅわしゅわーーとなった感じがとても繊細で本物みたい。

 きっと船が本当に好きなんだろうなあ、って感じが伝わります。
 こういう角度から見てても、何かこう、船と海のロマンを感じるような。海面のシックな色なんかも魅力的なんですよね。


 大阪会場よりずっと広くて、JMC作品展示とクラブ作品展が同じ会場の中で行われます。

 奥のほうでは、ハセガワの新製品や社員の作品展示(個人的にはこれを楽しみにしている)、それからハセガワキットやジャンクパーツの販売と、今回からオリジナルグッズも販売されていて・・・これについては後でご紹介します。

 和田拓さん作品。レベル1/144 エアバスA319「飛翔 Drukair」

 国民総幸福量を掲げる国・ブータンの航空会社の機体だそうです。

 これを最初に見たとき、「綿の上に飛行機載せて、どこのフザケタ男かい!?」と思ったんですが、和田さんでした(汗

 しかも鳥まで飛んでいる。
 こういうの、大好き。
 この日、九州から飛行機で飛んできた私でしたが、眼下に真っ白い雲が広がり、まさにこんな光景が見られました。
 神秘的・・・月並みですが、空の上は別世界です。

 和田さんのコメントには「幸せって何??」と、深淵な問いかけがありましたが、幸福というのは雲を飛び越えるようなことではないでしょうか。

 和田さんとはご挨拶させてもらってお話しましたが、作品通りの楽しい人でしたよ!!

 というわけで、夢見心地のまま明日に続く。