雨に煙る「宝珠山駅」の風情(実は窓ガラスが汚いだけだったりする)、大分県と福岡県の県境にこの駅がまたがっているらしい。

 週末は日田彦山線で小倉に行ってきた。
 何となく。大して目的はない旅。
 誰に会ってきたかは、ヒミツだ。

 大分県日田市から二両編成のディーゼル機関車に乗り込むと、やがてこの宝珠山駅を過ぎたあたりからディーゼル車は「うんうん」言いながら苦しそうに坂を上る。
 英彦山の近くでは、線路脇の草木が鬱蒼と生い茂り、ときには枝が「ぱしっ」と窓に当たってドキリとする。
 何となく空気もひんやりして、背中がちょっとぞくぞくするような、そんなところを通る。

 八百万(やおよろず)の神様が見守っている中を走行している感じ。

 一人ポツンと座って外を眺めていると、(「千と千尋の神隠し」に出てくる)千尋になったような気分になる。
 行きて還らぬ鉄道。でも人生は常に還らぬ道を先へ先へと歩いているのだ・・・。

 小倉に着いて、まずはホビーボックス小倉店に行ってみることにした。
 初めてなのでちゃんと行けるかな。毛利先輩に教わった道順で。

 小倉駅からモノレールに乗る。
 乗り物に乗るのが楽しいというのは、これもまたモデラーの性質でしょうか。
 うきうきして、思わずシャッターを切る。

 香春口三萩野でモノレールを降りて歩いていると、汗ばむ感じ。まだまだ蒸し暑い。

 ようやくたどり着いたホビーボックス小倉店。

 土曜日の午後ということで、休日の人も多いんでしょう、次から次にお客がやってくる。

 回転翼を探したけど、いまひとつ欲しいものが見つからず、これで我慢。

 帰り道、ブティックもたまには・・・と思ってのぞいてみるけど、気後れして入れない(汗
 模型屋には平気で入れるようになったのにね。
 人間というのは思うようにならないものです。