熊本トムキャッツ展示会に出発の朝(新幹線・久留米駅ホームにて)。
今年は毎日毎日、雨や曇りの日ばかりで鬱陶しい八月だった。そんな八月を吹き飛ばすことができるか!?
毎日の嫌なことや悩みも吹き飛ばすように、空は晴れてきたぞ。
最近、こういう無機質な構造物に心癒される私。人が作ったモノに心惹かれる。
拙作の飛燕とD-9はどういわれるかな?・・・ドキドキ。
残念ながら行きの新幹線は普通のN700系統でした。
吉村昭さんの「私の文学漂流」(新潮文庫)を読んでいると(これがまた滅茶苦茶面白い)、たったの15分でいきなり「まもなく熊本です」とアナウンス。おいおい、もうお終いなの? 速すぎない?
展示会は熊本駅のひとつ先の「川尻」というところで行われるんだけど、見たいものがあるので途中下車する。優雅な午後のはじまりです。
駅前から大勢の観光客に混じって路面電車でゴトゴト揺られ、15分ほどで街の中心部に着くと(熊本は熊本駅と繁華街が離れている)、ビルの2Fに入っている「熊本市現代美術館」へ(静岡の美術館もそうだったけど、便利でいいね)。
現在開催中なのは「水戸岡鋭治からのプレゼント まちと人を幸福にするデザイン展」
8年前に息子と一緒に訪れた美術館なので、ノスタルジーも感じて行きました。別に私、デザインなんてものがわかるわけではありません。ただ九州人としては水戸岡さんは特別な人ですもの。
いつものことだけど、カフェで一休みするのとミュージアムショップで買い物するのが実は楽しみ。
「幸福な食堂車」(一志治夫/プレジデント社)
展示会自体は、どちらかというとお子様向けな部分が多く、まあこんなものかなという内容でしたが、水戸岡さんデザインのものがわかりやすく一望できました。
こないだ立ち読みした雑誌のインタビューで「私がJR九州から車輛のデザインを依頼されたとき、JR九州は赤字でした」というくだりがあって、「ああやはりそうなのか」と思い興味を感じたんです。
ゼロどころかマイナスからの出発。周りの反対。前例がない。無理に決まってる。
とにかく、何か新しいことを始めるときには、このないないづくしから出発してるんだって話をよく聞くよね。
これは何か元気をもらえるそうだと思ったので、この本を買ってみた。面白そうです。
美術館のカフェでゆっくりとランチをとって至福のとき、日ごろの辛いモロモロをすべて忘れて一人の時間。ああ、私いったい何しに熊本に来たんだっけ。
すると
「待たせたね、今日は仕事が忙しくて。でもずっときららのこと考えてたよ、ハニー」なーんて言いながら、スーツをびしっと着こなしたカッチョエエ紳士が表れて私をどこかに連れて行ってくれ・・・るわけもないか。
さて、三時を過ぎたのでむさ苦しいオッサンどもを慰問に行くとしよう。
水戸岡さんデザインの車両に乗る幸せ。
可愛いっしょ。たった5分で川尻到着~。
どこにでもあるような郊外の小さな駅です(高架は新幹線)。
ここら辺りは刃物つくりや工芸が盛んなところで、熊本の歴史を感じさせます。
ところで関係ない話ですが今回感じたのは、熊本の人って、服装が信じられないくらいダサイですね←失礼
いや~、なんかひどすぎる。大分は熊本よりずっと田舎だけど、なぜその大分よりずっと人口が多く歴史の長い街の熊本のほうがこんなにダサイのか。
恐らく熊本人の気質が関係してるのではないかと思われます。一言で言うと保守的(あるいは表面を飾ることをしない)。新しいチャラチャラした服には飛びつかないんだろう。それはたぶん強さでもある。
典型的九州人っていうと、やはり私は熊本・鹿児島あたりを連想します。
そんなディープな九州を感じる展示会でした。
夏はまだ終わっていない。熊本はまだじゅうぶん熱い。はっきり言って暑すぎる(汗
というわけで明日からレポート始まります。