昨日に続き、トリトリさん撮影の来日零戦52型。
来日したってことは「わしはもう、アメリカ人なんだよ」と言われているみたいで少し寂しい。
「里帰り」じゃないんですね。すっかり米国人になってしまったんだね、お前は。アメリカ人に世話になってるのは知ってるけれど、少し寂しいよ。
などと、金も出さず面倒も見てやらない日本人のお母ちゃんがそんなこと言っても仕方ないね。
さてこの胴体なんかのベコベコ感を見ていると、ずいぶん苦労してるんだなあ、こんなにやつれて・・・と思わずにいられない(違。
零戦の実機を見たことのある人は知ってると思うけど、こんな感じだよね?
微妙にべこついているというか、少なくとも、平らではない。
この質感。本物を見ると感動するよ。
ディテール写真もたくさん頂いてるんですが、どこか見たい部分があったらリクエストくださいね。
私は、細かい部分も好きだけど、こういう「肌の質感」みたいのがすごく興味深いんです。
もちろん、当時の零戦が戦地でどういう色だったかは、また別の話でしょうけど、薄い外板を貼りあわせて作ってる飛行機というモノの雰囲気に触れるとドキドキする。
ところで、零戦とは関係ないのですが、新明解国語辞典の話の続きなんですが・・・もうひとつのブログに書いてもいいけど、話の流れから言ってこちらに書いたほうがいいかなと思うので。
実は最近「新解さんの謎」(赤瀬川原平著/文春文庫)を読み返して、毎晩辞書を引いてたんです。赤瀬川さんが「新解さん」と呼んでるのは、三、四版のことで、私の手元に現在あるのは五、六版。やっぱり辞書って面白いよ。
残念ながら、六版からは「新解さん」は別人になってしまってます(汗、五版までは辛うじて「新解さん」かなあ。
もしお手元に三、四版がある人はラッキーです。捨てないでください。面白いから。
もちろん「恋愛」とか「恋」という言葉の説明は実に素晴らしいので一読いただきたいのは言うまでもないんですが、
「いんけい【陰茎】 男子の生殖器の一部で、さおのように伸びたりする部分。男根。」(ちなみに私の持ってる五版も同じ文です)、これなども是非見ていただきたい(他の辞書ではどう説明されているのだろう)。
赤瀬川さんは、「竿とは昔から言われる比喩だけれど、自分は棒のようだと思っても竿は連想できない」と書いています。
確かに、昔の人はなんで竿に譬えたのでしょう。なんとも情緒があります。
でも女の立場から言わせてもらうと、棒より竿がいいな(謎。
続いて「ぼっき【勃起】-する 急に力強く起つこと。(狭義では、合体を思い、陰茎が伸びて堅くなること)」
赤瀬川さんは「合体を思い」、という「思い」にまで踏み込む新解さんに感心している。そして「狭義では」と書いてあるけど、それ以外でこの言葉を使うことってあるのだろうかと疑問を呈している。
ちなみに五版では「狭義では、性的衝動にかられるなどして、陰茎が伸びて堅くなること」という表現に変化している。だけどやっぱり「合体を思う」ほうが抒情的でいいよね(謎
この「勃」という字は、「秘められた力が機会を得て表面化する」という意味があるそうです。「秘められた力」ってとこに、ぐっときちゃうね。