松本の幹事長
 
 桜も咲こうとする四月十日過ぎ、寒の戻りか、雪の降る朝だった。
 いつものように私は、母を散歩に連れ出すため介護施設に迎えにいった。ささやかな親孝行である。

 私は、幼い頃に実母を亡くした。中学一年生の時、父が再婚し新しい母がやってきた。生意気盛りの中学生だった私は、新しい母がどんなに尽くしてくれても決して心を開かず、高校を出ると同時に都会へ就職してしまった。10年前に父が亡くなったのを機に、松本に戻り家を継いだが、母はほどなくして介護施設に入り、ともに生活したことはほとんどない。

 「ほらお母さん、桜ですよ」クルマの中から、桜ごしに松本城をのぞむ。
 「きれいだねえ」

 すると母は突然「あかりをつけましょ、ぼんぼりに~」とひなまつりの歌を口ずさみ始めた。
 最近、少し軽い認知症で、同じことばかり繰り返すことが多い。目の前の私が誰かわかっているのか定かではない。会話も、普通の話があまりできなくて、話かけるのに苦労する。
 思い切って、「良子さん」と名前を呼んでみた。
 「何ですか茂さん。あなたは本当にせっかちだね」
 やはり、私のことを父だと思っている。まあそれでもいいだろう。
 「赤ちゃん、死んだねぇ、寒かったねぇ」
 突然母がそんなことをつぶやいた。そういえば、最初の結婚のとき産後の肥立ちが悪くて、子供が産めなくなったとか聞いたことがある。そのことだろうか。

 なぜ今ここに、二人で雪の積もる桜を見ているのだろうか。
 ふと不思議な気がした。彼女にとっては今ここにいるのが私でなくて介護士さんでも誰でも構わないだろう。でも自分にとってはやっぱりこの人しかいない。

 「お母さん」もう一度呼んでみた。
 「(黙ってこちらを見つめる)」
 「来週もう一度来てみような、今度は天気がいい日に」
 「ありがとうね、茂さん」
 母はゆっくりと頭を下げた。

 来週は桜が咲いているだろうか。

 (松本城の桜 松本の幹事長さん撮影)

 4月10日撮影だそうです、これは美しい風景ですね!! 梅に雪というのは普通ですが、桜に雪は、なかなかありません。
 さらに堀の向こうの松本城が見えて、幻想的な風景です。これは、なかなか見られないものを見せてもらいました。松本の幹事長さん、ありがとうございました。

 この場所までクルマで行けるかどうかわかりませんが、勝手に話作りました(ここまで話はすべてもちろん、すべて私の創作です)。ちなみに、実在の人物とは関係ありません、写真からこんな話が思い浮かびました。

一応

 明日あたりから、少し寒さも緩むようですね。
 さるおうさん、0-Senさん、はつたかさん、もう少し桜写真の公開はお待ちください。ごめんなさい。

 今から旅行も兼ねて、福山で開催の中四国AFVの会に行ってきます。

 どうにか、遠目には「まー完成してるな」って程度にはなりました。足回りは見ないでください。こんなの天下のAFVの会にもってくのは恥ずかしいけど、手ぶらはモデラーの恥。
 アンテナ四本立ってます(写真ではよく見えないけど) そうそう、ドア閉めようと思ったらぜんぜん閉まらなかったっす。もう最後まで泣かされました。パンダモデルのバカバカっ。あ、なにも考えてない自分が一番アホか・・・

 というわけで、おバカが装甲車でやってくる!! 福山で会いましょう!!